楽器の練習を始めるときに、障壁になるものの一つが練習場所の確保です。
月に数回、気分転換に気が向いた時だけ練習するというのであれば、
その時だけスタジオとかカラオケボックスを使えばいいと思いますが、
やっぱり練習は毎日少しでもやらないと上達しません。
自宅に、いつでも誰にも気兼ねなく、
思いっきり音が出せる防音設備の整った場所をもっていれば、
言うことなしですが、そんな恵まれた方は多くありません。
お金をためて防音設備を整えて、なんて考えてたらいつまでたっても始まりませんので、
今の環境で、どう練習するかを工夫することになります。
楽器によって出る音量は様々で、
エレキギターやエレキベース、電子ピアノなどでしたら、
スピーカーから音を出さずにヘッドホンを使えば音がほとんど出ないので、
マンションなどの集合住宅であっても、問題なくできますね。
リコーダーやオカリナ、ハーモニカなど音量の小さな楽器は、
家族の理解があって練習する時間さえわきまえれば、
少々隣近所に音が漏れても、多少は大目に見てもらえると思います。
しかし、それ以上の音の出る楽器となると、そうはいきませんね。
やはり、家族や近隣への配慮は、絶対にしなければなりません。
近隣トラブルの原因、第一位は群を抜いて騒音トラブルです。
1974年にピアノ騒音殺人事件という悲惨な事件がありました。
わたしは中学生ぐらいでしたが、すごく衝撃を受けたのでよく憶えています。
隣人のピアノの音がうるさいからといって、殺人を犯してしまった恐ろしい事件です。
これはあまりにも極端で、これほどの狂人は滅多にいないとはいえ、
他人の出す音というのに不快感を示す人は少なくありませんね。
楽器の音は、興味のない他人からすれば迷惑な騒音でしかない。
むしろ、それぐらい思っておいたほうが良さそうです。
ですので、自宅で楽器の練習をするのには、細心の注意が必要です。
消音対策をする
アコースティックギターや生ピアノ、管楽器になるとかなりの音量ですから、
自宅で毎日練習するにはなにか対策を講じなければなりません。
最近では、「消音装置」の機器が充実してまして、
ピアノや弦楽器、管楽器用のものまでありますから、使わない手はありません。
使ってみて効果があれば、気兼ねなく伸び伸びと練習できます。
問題なのはドラムやパーカッションでして、
消音パッドや電子ドラムを使うことによって、
生のドラムに比べるとかなり音の軽減はできますが、
振動が結構響くので、マンションなどの集合住宅でやるにはちょっと厳しいですかね。
私がご指導しているコンガなど、素手で叩くパーカッションもドラムとまではいかなくても、
楽器をつかっての練習は、細心の注意が必要です。
コンガの練習を自宅でやる場合の一例
楽器を使わなくてもひざを使ったり、スティックの空打ちなら、いつでもどこでもできます。
スナップの強化にはなるので、なにもやらないよりは、はるかにいいですね。
たとえ、数分でも毎日行うことが大事です。